光景ワレズANNEX

赤いソファを知ってるか 青いソファを知ってるか

セガフレード・ザネッティに都会の洗礼を受けたときのこと

進学のために上京して数年経ち、いよいよスタバの「トール」もスラスラと言えるほどTOKYOナイズされた大学生の頃の思い出。

 

あるとき、友人とセガフレード・ザネッティという喫茶店に入った。スタバほど店舗数が多いわけではないが、東京23区内に暮らしていれば大抵の人は知っていると思う(現在関東近郊が中心の展開で名古屋や大阪には無いらしいのでその辺に気を遣った表現です)。イタリア発祥のチェーン店のようで、看板や店内は黒と赤が基調とし他の喫茶店とはちょっと違うイキフンを醸し出している。

 

 

 (外観参考)

Segafredo ZANETTI Shinjuku.jpg
GFDL-no-disclaimers, Link

 

 

ここの大きな特徴としては、本格的なエスプレッソを前面に打ち出していることだ。一応スタバにもエスプレッソもあるらしいが最近まであることすら知らなかった。セガフレードの場合は、コーヒーよりも先にエスプレッソをメニューに掲げていた(気がする。今は知らない)。ああ、ここの看板メニューはエスプレッソなんだ、イッタ〜リアだから、と初めて入ったそのときに思った。

 

それなら……と思い、ぼくはエスプレッソを注文した。

店員さんは「デミタスでいいですか?」と返してきた。

「ん……?」と思った。

メニューをよく見ると、こんな風な表現でサイズ表記がされていた。

 

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ピッコロ?

 

ピッコロ!!!!????

大魔王くらいしか知らんよ!?

内心、ようやくショート、トール、グランデに対応できるようになってきたグンマーがまたもや知らないサイズ表記を突きつけられたわけだ。

 

ただ、持ち前の頭の回転の良さ(当時は、エロ画像のURLを見てリンクされていない連番のエロ画像のファイル名を類推しては収集したりするくらい頭の回転が良かったのである)を活かし上記の表現から「ピッコロはMサイズ相当、従って!デミタスはSサイズ相当!!」とコナン君ばりの名推理を発揮。即座に、もう毎日毎日セガフレってるぜ〜と言わんばかりの余裕の態度を装いつつ「はい」と答えたのであった。そういえばダイドーからデミタスコーヒーという缶コーヒーも出ていたが、これは通常の190mlの缶コーヒーより10ml少なかった。同じようにSサイズという意味だろう、とまたもや金田一少年ばりの名推理を脳内で完成させた。

 

(参考:ダイドーデミタスコーヒー)

 

 

https://www.dydo.co.jp/corporate/news/2013/130729/images/3shot.jpg

 

 

で、友人のコーヒー ピッコロサイズが出てきた。

 

 

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まあ、普通である。普通のSサイズのコーヒー。

 

 

続いてぼくのエスプレッソ デミタスが出てきた。

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は?

 

めっちゃ小さい〜〜〜〜???

 

 

最初は試供品かと思った。次にマジでバカにされてるのかと思った。

 

しかし店員さんはマジで普通に「お待たせしました〜」的に出してくるので「は、はぁ…」と「いやエスプレッソは"こういうもの"って良く知ってますし〜知ってて頼みましたし〜〜」感で平静を装いつつ、内心は「ちっちゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」と怒りと笑いが混じった感情を抱いたのをよく覚えている。感覚的にはリカちゃん人形のオママゴトセットの付属品かよと思うほど小さかった。

 

※後で調べたところ、実際にエスプレッソとしては当然正しいサイズで、容量はソロの30mlとのことだ。つまり普通のコーヒーSサイズが大体150mlくらいだと思うので、その1/5程度のサイズだ。

 

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実際はこんな差は無いけど、精神的にはコーヒーのピッコロとエスプレッソのサイズ差はこのくらいの違いを感じた。いやほんとマジで何言っちゃってんの??? と内心本当に狼狽した。

 

結局3口くらいで飲み終わり、あとは水で普通に会話を続けたと思うが、とにかくこのエスプレッソのカップには本当にたまげた。いや、マジでTOKYO、狂った街だぜ……と思ったのをずっと忘れず今に至ります。以上です。

 

 

※今はカップのサイズのサンプルが掲示された店が多い…気がします。

(おわり)