光景ワレズANNEX

赤いソファを知ってるか 青いソファを知ってるか

小学生の危険察知能力も侮れない

 

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平日休みの日、10ヶ月の娘と桜を見に近所の公園に行った。

ここで桜を楽しむのは近所の人が大半と思われ、上野公園のように遠方から騒ぎに来る人は殆どいないように感じる。桜がピークの週末は花見宴会の人で賑わうが、適度な混み具合なので当日のぶっつけでもスペースが取れる。なので自分も含めだが、多分この場所で花見をしている人は「花見で何でわざわざ上野公園のような地獄に特攻しにいくの??」と思ってると思う。

そんな平日の公園は、シートも敷かずベンチや石段に腰掛けて缶ビールひとつとコンビニのから揚げ、くらいのフットワークでちょっとした花見酒をひっかけていたり、特に腰を据えず散歩がてらに桜を感じたりといったように、いかにも近所の人らしい楽しみ方をしている人がよく見られる。そういう中、近所の春休みを持て余した子供たちもまた結構遊びに来ている。

そんな中でふと見かけた数名の小学校高学年らしき集団は、犬の散歩中の飼い主にお願いして犬を触れせてもらっていた。微笑ましい光景である。その集団は飼い主にお礼を言って別れた後「12匹め!」「よし、じゃあ次は?」などと言っていた。少し様子をうかがうと何やらゲーム的なことをしていたようで、要するに【公園にいる犬を片っ端から触らせてもらう】というミッションを自分たちに課していたようだった。ぼくが見かけた時点でも12匹というのは結構な数字だと思うし、実際「あ、いた!」「あの人の犬はさっき触ったよ」などと言っていたのでほぼ片っ端にお願いしているみたいだった。桜のシーズンで人(と犬)が多いし、どこか皆気分も開放的で大らかな感じになっているし、別に子供たちが犬を可愛がるくらいどうってこともないし、きちんと飼い主にお願いしている以上問題ないだろう。多分そういうチャレンジ企画的なノリはまさにYouTuber影響下世代といったところもあるのかもしれない。

そんなわけでとにかく片っ端から……と思ったのだが、「あ、いたいた!」と新規らしき犬連れの人を見つけたらしい集団、そのまま行くのか……と横目で気にしていたら別の子が「あ、あの人はヤベエよ、やめよ」と制止した。

「あの人」をぼくは実際見ることができなかった(どの人物をさしていたのかわからなかったので、具体的にどうヤベエのかはわからない)が、そういうゲーム中で、かつ相手が犬連れの散歩の人でも「ヤベエ」人かどうかはやっぱり小学生でも見ているのだな、と少し安心というか、小学生でもしっかりしたものだと思った。やっぱりヤベエ奴というのは対峙すれば一瞬でわかる類が多いし、まともに見えたけど実はヤベエというのはまだ仕方ないが、最初からヤベエのは大体そのままヤベエのである。どうも子育てをしているとつい子供をナメがちになってしまうのだが、こちらの感覚的な見積りよりは数段階は侮らずに見てかかったほうがいいのかもしれない。