この歳になると、ものごとに対してかたくなになる部分がある一方で、イキっていた10代のようなキレたナイフのような対外的態度はすっかり丸くなり柔軟になる部分もある。今Twitterやブログに書いたら人権問題になるようなモノマネとかで笑いを取っていた自分も、今や「はじめてのおつかい」を見て泣くのである。
若い頃はダサいと思ってあまり人の影響を受けたくない、という感覚を持っていた時期もあったが、今は良いものはガンガン採り入れていきたいと思っている。なぜなら良いものは良いし、あと自分は人に影響を与えるとなんか嬉しいので逆もまた然りかなと思うのだ。あと、明確に言及していなくても「あ、この人はコレの影響受けてるな」というのが自分の見識の広がりとともにだんだんわかるようになってきたので、みんな影響受けてるしいいじゃないかと捉えられるようになったのもある。
きちんと「すみません」みたいな言い方じゃなく「ありがとう」を言うようにしたのも人の影響だし、餃子を酢とコショウで食べるようになったのも人の影響だし、歯の間のフロスを習慣化したのも人の影響だし、「これは良い作品作りをしている制作陣への感謝の投げ銭なのだ」と躊躇無く特撮のオモチャを買うようになったのも人の影響だ。
Twitterなんかでは人に影響を与えたくて与えたくて仕方の無さそうな4ページマンガとかをよく見かけるが、ああいうのはお腹いっぱいで、もっとその人のことばや行動の本人も意識しないようなさりげないところ、一通り食べきったヨーグルトの残滓みたいな部分が自分は一番気になったりするのだ。
※写真と本文は関係ありませんが、写真の撮り方も何人かの影響をよく受けています
