写真が好きだと旅に出たくなって、旅に出ると鉄道が好きになって、また色々と泊まったり体だけ洗ったりする必要も出るから温泉も好きになる……そんなわけでぼくは温泉が好きなのです。バイクや車が好きな人も温泉好きが多かったりするけど。
日本ほど温泉に恵まれた国もなかなか無いと思います。どこに行ってもだいたい温泉が湧いていて、またそれぞれ個性があって楽しいのです。
備忘と整理を兼ねて、自分が行った中でも印象が良かった温泉をひたすら寸評とともに貼っていくだけの記事です。自慢かといえば自慢かもしれないし、本格的な趣味の人からしたらアマアマかもしれません。まあいいじゃないですか。
ぼくは基本的にはとことん泉質重視の郡司勇先生信者なのですが、流石に郡司さんほど野湯に入ったりはできません。そして最近は普通に循環してるファミリー温泉みたいなところや、無味無臭の泉質ゆえに大した人気がない鄙びた温泉街なんかも興味が出てきました。要するに節操がないわけですが、いちおうそんな前提です。なお並びはザックリと北→南ですが順不同です。細かいレビューは書かないので気になったら是非ググってください。
【北海道】幌加温泉 ホロカ温泉旅館<廃業>
この洋館風の建物がホロカ温泉旅館。ここはレンタカーで北海道のちほく高原鉄道の廃線跡巡りをしているときに立ち寄った。
見ての通りの析出物っぷり!!これ踏むと普通に痛い。
なお非常に勿体ない話だが、オーナーがお亡くなりになって残念ながら現在は廃業したようで、幌加温泉として入れるのは隣に建っている鹿の谷という旅館のみらしい。
【北海道】ニセコ昆布温泉 鯉川温泉旅館
ここも立ち寄りのみで。泉質はバツグンに良くて、露天風呂も内湯も最高だった。秘湯を守る会の会員宿でもある。いつか是非泊まりで行きたい。
【北海道】ニセコ薬師温泉 薬師温泉旅館<廃業>
ここは宿泊した。お湯は自噴で最高に素晴らしく、またぬるめなので誇張抜きでずっと入っていた。ただし接客や料理は……だった。電話したときはとても愛想良かったのに不思議だったが、どうやらマダム一人でやっていて大変なようだった。昔はマスターもいてもっと評判が良かったらしい。とても残念。あと時期的にカメムシが大量に部屋や廊下にいて大変だった。朝目覚めたら結構な数のカメムシに囲まれていてピエ〜〜となった。
【北海道】ニセコ五色温泉 五色温泉旅館
薬師温泉の近く。たぶんこっちに泊まって薬師温泉は日帰り入浴したほうが色々幸せだったと思う。ここのお湯も性質はちょっと違うけど、新鮮だし設備もキレイだしで良いです。
【北海道】上の湯温泉 温泉旅館銀婚湯
こんな野湯みたいな湯船もある温泉旅館。もちろん普通の内湯などもあるけど、源泉が何本かあって専用の外湯がこういうのも含めて複数あり、それを巡り歩くのがとても楽しい温泉アミューズメント的な旅館。それぞれの湯の違いやシチュエーションの違いがあって飽きない。ここは特に万人におすすめできる宿です。 そんなに高くないし。
夜、露天風呂に入っていたらネコがお湯を飲みに来ていた。
ここは自分で詳細記事書いてます。
【青森】酸ヶ湯温泉 酸ヶ湯
千人風呂という超広い風呂で有名だが、それだけでなくなんとなくピリピリくるようなパワフルな泉質も勿論良い(名前のとおり酸性らしい)。混浴なので女性には厳しいかもしれないが、頑張って夜中の3時に起きて入るとこのように貸し切りで入れる。
【秋田】乳頭温泉郷 鶴の湯温泉
ここは夏と冬で2回泊まったことがあるほど特に気に入っている。値段も安いし、おもてなしもシチュエーションも自分的には超オキニのお宿。
温泉は足下自噴、露天風呂でも常に整備されていて清潔感もありつつ、かつ鄙びた雰囲気もある。ここなら誰を連れてきても間違いないと思うが、日帰り入浴だと混み合うという話も聞くのでおそらく泊まりが良いと思う(ぼくは泊まりでしか来たことがない)。親をいつか連れてきたいと思っているが、親の世代は実はこういうものより案外普通のゴージャスホテルのほうが喜んだりするから悩みどころだ。
【秋田】乳頭温泉郷 黒湯温泉
冬は休業するので雪のない季節しか来れない。つげ義春の作品にも出てきているのでソッチ系が好きな人はこちらのほうがいいかもしれないが、鶴の湯と近いので悩みどころ。お湯はどちらも文句なし。
【岩手】鉛温泉 藤三旅館
立って入る自噴の「白猿の湯」が有名。日中だとイモ洗い状態になりがちなので、ここも真夜中に来て独り占めするとお湯の真価がわかる。宿のほうもボロい自炊部が安くて雰囲気が良くて独りでボーッとしにくるのに超おすすめ。
【山形】湯ノ田温泉 のとや旅館
このボロ感どうですか。ブルーシート補強とかで一部入れなかったりもする宿。最近よく老松温泉 喜楽旅館がボロ宿としてテレビとか上っ面だけかっさらう系の珍スポ愛好者とかに見つかって採り上げられるけど、全国探せばボロい温泉はまだまだあるのです。といいつつ、自分もここは秘境駅巡りのとき偶然見つけたのでこれは運が良かったとしか言えませんハイ。
日本海を眺めながら。お湯は循環、かつそもそも冷鉱泉っぽかったけど、この鄙び感がたまらなく気に入った。鉱泉ハマりそう。
詳細の記事はこっちに書いた。
【長野】小谷温泉 山田旅館
ここはお湯もだけど、建物が凄かった。あと上り坂をめちゃめちゃ歩いた…。
詳しくはリンク先に書きました。
【新潟】新津温泉
新津にある立ち寄り共同浴場。ここのお湯は強烈に個性が強くて、ガソリンみたいな臭いがすごい。アブラ系とよく言われるタイプで、ファンも多いです。ずっと浸かっていると頭がクラクラするような感じ。こういうのを味わうと、無味無臭系の温泉って一体なんなんだ、と一度は思ってしまうのが人情というモノです(今はそういう温泉も好きで否定する気持ちはないです)。
【栃木】奥塩原温泉郷 新湯温泉 湯荘白樺
ここはとにかく濃い乳白色の硫黄臭のお湯のイメージが強い。泉質重視の人なら訪れて損はないはず。 日帰りなのであまり覚えていなくて、もう一度行きたい。
【栃木】ピラミッド元氣温泉
いわゆる珍スポットとして扱われるピラミッド温泉。しかしここの温泉、その後色々と巡っている中で、割と良かったのではと思ってここで書くことにした。
昔はお湯が良かったと思ったけど、変わってしまったという情報も一部あったりする。今はどうなのだろう。
(当時のことは下記ブログに書いた)
【岡山】真賀温泉 真賀温泉館
岡山の地方銀行員だった知人が仕事でソソウをして飛ばされたのがこの真庭市。何をやったらこんなところまで飛ばされるんだろうという感じがするほどの雰囲気だが、この真賀温泉に来る機会ができたので結果的に飛ばされたことには感謝している。ちなみに飛ばされた原因について聞いた話では、勝手に支店に炊飯器と米を持ち込んで事務のお姉さんに炊かせていたとかも一因らしいが、多分それだけではないと思う。
【岡山】湯原温泉 砂湯
無料の混浴立ち寄り湯。ダムのすぐ下というシチュエーションも凄い。ここではいわゆる「ワニ」の人が女性の来訪をずっと待ち構えているとかで、正直女性にはキツいだろう。個人的には開放的な雰囲気が良かった。なおワニには当然何もされていないが、ニューハーフのおじさんに写真を撮ってくれと頼まれて撮り、更になぜかぼくのiPhoneでも撮らされたので今もHDDのどこかにはおじさんのハダカの写真が眠っている。
【島根】有福温泉
今はわからないが、自分が訪れた当時は本当に鄙びた良い雰囲気だった。お湯が地味(無味無臭の単純アルカリ泉)なところはどうしてもこうなりがちな気がする。
共同浴場の御前湯。大正時代っぽいレトロな造り。なおぼくが当時泊まった宿は火災で焼失してしまった。今の雰囲気はどうかわからないが、ぜひ再訪してみたいと思っている。
【鳥取】吉岡温泉 吉岡温泉館
車で真っ暗闇の中立ち寄り湯だけ入ってきたのであまり覚えていないが、すごく惹かれる雰囲気だけは強烈に残っている。
ここのお湯も地味だった気がする。客も殆どが地元っぽい人。それなのにとても惹かれる。本当に不思議である。なのでもしかしたらオススメではないかもしれませんが、オススメにしておきます。
【大分】別府温泉 春日温泉
竹瓦温泉や高等温泉くらいには行ったことがあったが、そっちはイモ洗い状態だったりして(そういう時間にしか行かなかった自分が悪い)正直、別府を見くびっていた。すみませんでした。そんな気持ちにこの春日温泉に入ってさせられた次第。
こんないいお湯に日常的に入れるってなんなんすか?やばくないですか?あと薬師如来様(真ん中のやつ)の神々しさがすごいっす。
【熊本】地獄温泉 清風荘
すずめの湯という混浴露天が有名。ここも自噴です。しかしこの宿も温泉、建物、料理全てが素晴らしくしかも安いのでハイパーおすすめです。いいですか温泉宿泊といったら例えばこういう宿を選べる男を選んだほうがいいですよ。
【熊本】人吉温泉 新温泉
人吉のここは気に入りすぎて再訪した。ここで色々書いてきた中でもトップクラスに気に入っている。
これが平成の風景かと目眩がするほどの空間。番台のおばちゃんもとても人柄が良い。
詳細は別記事書いてます。
【熊本】人吉温泉 鶴亀温泉
人吉の公衆浴場は他にも幾つかあって大体回ったのだけど、新温泉とここ鶴亀温泉が特にお気に入り。
ここも番台に座ったおばあちゃんが超ピッチピチ。やはり温泉パワーもダテではない、というのは温泉街の人を見るとよくわかる。
こっちも別記事あります。
【鹿児島】湯川内温泉 かじか荘
ここも湯船の足下からお湯が自噴している温泉。コポコポと絶えず泡がでて身体をくすぐっていく。多分ベジータや悟空が大ダメージを受けて回復するために入るカプセルみたいなやつの中の液体はこんな温泉なんじゃなかろうか、というくらい心地よく全身が癒される感じ。宿は多少古いけど全然無問題。宿泊代も安いので泉質にこだわる人ならここの訪問はマストかと。
以上です。
まだまだ全然行ってないけど、今後も色々と行きたいですね。